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たけしの挑戦状1986年12月10日/タイトー/TA-009/ROMカートリッジ/5,300円©1986 TAITO CORP./ビートたけし 「謎を解けるか。一億人。」「正解確率、無限大分の１」のコピー通り、攻略本があっても全くクリアできないとされるカルトを極めた伝説のファミコンソフト。さびれたバーで飲んだくれて離婚し、カラオケを歌い暴れた挙げ句に南の島に宝探しに出かけるという破天荒なストーリー。紙を日光にさらして実時間で１時間待つ、パチンコで負けた腹いせにIIコンのマイクから文句を言うなどの「謎解き」は常人には予測不能である一方でその自由度の高さは抜群に秀逸。放送倫理などお構いなしだった時代に一人の天才が創った栄光の迷作。
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何ということもない普通のサラリーマンが、ありきたりの日常に別れを告げ、南の島に眠る宝物探しの旅に出るというストーリー。
プレイヤーは、パンチで誰彼構わず殴り倒すことができる。一般の通行人などからは攻撃を受けないが、ヤクザや警官は攻撃を仕掛けてくる。攻撃を受け、画面下部のハートが全てなくなるとゲームオーバー。
ゲームの中では、銃などの飛び道具を入手することができる。飛び道具に弾数制限はない。サブ画面で攻撃方法を切り替えることができる。
プレイヤーは普通にジャンプをするほか、しゃがんだ状態でジャンプをすると通常より高く跳び上がることができる。
路上で建物の入口に立ち上を押し続けるとその建物の中に入ることができる。横丁の入口や、建物と建物の間の何も無い隙間で上を押してもその通路に入ることができる場所がある。
建物の中では、カウンターの店員、あるいは椅子に重なって上を押すことで店員と話すことができる。所持金の範囲内で買い物をすることもできる。
IIコントローラーのマイクへの入力がゲーム進行上は必須となるが、マイク入力は音程認識や言語認識の機能は持たず、一定の音量以上の入力でON/OFFを切り替えるだけのものなので、マイクに息を吹きかけたり、爪でこするだけでもゲーム内のカラオケ等のクリアは可能。なお、IIコントローラーの下とAボタンの同時押しでマイク入力と同じ判定が設定されている。
ファミコンへの熱中ぶりを明かしていたビートたけしが、自らの発案したゲームのアイディアをタイトーのスタッフに語り、それがそっくりそのままゲーム化されてしまったもので、その内容は深夜ラジオ番組「オールナイトニッポン」などで見せていた無敵の毒舌ぶりを髣髴とさせる。日常と非日常の交錯する世界を創り上げた独創性はさすがだが、ゲームとしてそれが面白いかという価値判断は別次元のもの。「そんなのわかるわけないだろ」と言わせたいかのような解法の数々も、あまりに突拍子がなさすぎて完全に不評のタネとなっていた。
本作の発売日の前日である1986年12月9日未明には、いわゆる「フライデー襲撃事件」が起きている。虚構が現実となった瞬間を目の当たりにしたプレイヤーは色めき立ったが、どのような思惑が働き、その結果どのような影響が生まれたかについては、無論定かではない。
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