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ドラゴンクエストIIIそして伝説へ…1988年2月10日/エニックス/EN-005/ROMカートリッジ/バッテリーバックアップ/5,900円©1988 ENIX ロト3部作完結編。転職システムを含む自由なパーティー編成、キャラクターを思いのままに育て上げる戦略性がファミコンRPGの新境地を開拓した。世界全土を自在に飛び回りピラミッドやジパング、幽霊船など特徴的なイベントを経て、魔王を倒した後も物語は終わらず、全てはエンディングの一点を目指して突き進む。累計売上約380万本を記録、ファンの支持も絶大で、シリーズ史上最高傑作の呼び声は揺るぎない。
エニックス(5) | テキストRPG(10) | |
これがドラクエ、RPG。
世界征服を企む魔王バラモス討伐の旅に出た父の勇者オルテガの後を追い、主人公勇者は16歳の誕生日に国王から許しを得て冒険の旅を開始する。
本作最大の特徴は、職業パーティー制による戦闘・キャラクター育成システムで、主人公である勇者のほかに戦士、武闘家、僧侶、魔法使い、商人、遊び人の中から3人を自由に選択してパーティーを編成できる。勇者、戦士、僧侶、魔法使いの4人が一番バランスの取れた基本パーティー編成とされるが、戦士を武闘家に差し替えて機動力を重視したり、魔法攻撃を捨て(或いは将来の魔法使い系の転職を予定して)戦士を増強したり、或いは直接攻撃要員を勇者に絞って魔法使い2人の体制にしたりと、4人の組み合わせ次第でパーティーの性格がガラリと変わり、一本道ではない攻略の多様性、クリア後も何度も新鮮な印象でプレイし直せる楽しみが生まれた。
レベル20に達したキャラクターは「ダーマの神殿」で他の職業に転職することができる。転職による主なメリットは、転職前の呪文をそのまま使用できることで、魔法使いが戦士に転職すれば魔法が使える戦士に、僧侶が魔法使いに転職すれば回復呪文が使える魔法使いが誕生する。
僧侶と魔法使いの両方の呪文を習得できる上級職の「賢者」は、イベントアイテム「さとりのしょ」を使用することで転職が可能。隠し設定として、戦闘ではほとんど役に立たないお荷物キャラの「遊び人」はアイテムなしで賢者に転職ができる。
キャラクターの新規登録や入れ替えは、アリアハンの「ルイーダの酒場」で行う。ゲーム中、敵モンスターの使用するバシルーラの呪文で遠くに飛ばされてしまった味方パーティーはここに戻っている。
主人公勇者はパーティーから外せないし転職もできないが、ゲームクリア後はパーティーから外すことが出来る。
全体マップは世界地図を元に作られており、各地の地名、街の特徴なども実際の国や地域を土台にしたものとなっている。ゲーム開始地点の「アリアハン」は太平洋に沈んだ伝説の「ムー大陸」をモデルにしている。
移動手段は前作で登場している「旅のとびら」「船」のほか、「不死鳥ラーミア」を蘇らせることでその背に乗り上空を飛んで移動することができるようになる。ラーミア移動は地上物の制限を受けず、敵のエンカウントも発生しないが、水上や侵入不可地形へは着陸することができない。
ゲーム終盤では地底世界「アレフガルド」に舞台が移る。アレフガルドは前々作「I」の舞台であるが、本作はその数百年前の世界という設定で、用意されているイベントのほぼ全ては「I」で既に回収済み前提の導線フラグにまつわるものと考えてよく、「I」からのプレイヤーにとっては未来の顛末を知る予言者或いは未来人のような視点で楽しむことができる反面、「I」の存在こそが全てとなるそうした種明かしは当然この時点では行われることはなく、「I」を知らないプレイヤーにとっては唐突か或いは尻切れトンボの、少々説明不足の内容となる。
また前作までで不評であった「復活の呪文」が、本作からはバッテリーバックアップROMの採用で廃止され、セーブ/ロードはノータイムで行えるようになった。しかし予期しない誤動作等でセーブデータが消滅することがあり、しかも復元の方法は用意されておらず、やはり起こる悲劇は避けられない、非情な儀式であったといえる。
タイトル画面の簡素さは、ROM容量のギリギリまでプログラムを詰め込んだ証左として誇らしげに映える。(オープニングファンファーレはエンディングで流れる)
ゲーム内BGMは全てすぎやまこういち作曲によるもので、これまでの作品同様、どれもゲームBGMとして一級品で、単にゲームミュージックの枠に収まらない名曲ばかり。後に発売されたサウンドトラックの「交響組曲 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」(指揮すぎやまこういち、演奏NHK交響楽団)は、1988年の日本レコード大賞特別企画賞を受賞している。
ゲーム中最終ボス戦のBGMは、アレフガルドのフィールドBGMをモチーフにした編曲。
本作の累計売上数は約380万本で、「スーパーマリオ」「マリオ3」に続くファミコン全ソフト売上ランキングでの第三位。次作の「ドラゴンクエスト4導かれし者たち」もこれに及んでいない。
前作までのヒットを受けて、本作のリリースに向けられた期待は尋常ではなく、1988年の発売日当日は量販店などで長蛇の列ができ、学校を欠席して列に並ぶ児童生徒がいたことから、以降の人気タイトルの発売日はこれに配慮して設定されることとなる。また窃盗や恐喝による被害・補導も発生し、「社会現象」として紙面やニュースを賑わせることとなった。
世界征服を企む魔王バラモス討伐の旅に出た父の勇者オルテガの後を追い、主人公勇者は16歳の誕生日に国王から許しを得て冒険の旅を開始する。
本作最大の特徴は、職業パーティー制による戦闘・キャラクター育成システムで、主人公である勇者のほかに戦士、武闘家、僧侶、魔法使い、商人、遊び人の中から3人を自由に選択してパーティーを編成できる。勇者、戦士、僧侶、魔法使いの4人が一番バランスの取れた基本パーティー編成とされるが、戦士を武闘家に差し替えて機動力を重視したり、魔法攻撃を捨て(或いは将来の魔法使い系の転職を予定して)戦士を増強したり、或いは直接攻撃要員を勇者に絞って魔法使い2人の体制にしたりと、4人の組み合わせ次第でパーティーの性格がガラリと変わり、一本道ではない攻略の多様性、クリア後も何度も新鮮な印象でプレイし直せる楽しみが生まれた。
レベル20に達したキャラクターは「ダーマの神殿」で他の職業に転職することができる。転職による主なメリットは、転職前の呪文をそのまま使用できることで、魔法使いが戦士に転職すれば魔法が使える戦士に、僧侶が魔法使いに転職すれば回復呪文が使える魔法使いが誕生する。
僧侶と魔法使いの両方の呪文を習得できる上級職の「賢者」は、イベントアイテム「さとりのしょ」を使用することで転職が可能。隠し設定として、戦闘ではほとんど役に立たないお荷物キャラの「遊び人」はアイテムなしで賢者に転職ができる。
キャラクターの新規登録や入れ替えは、アリアハンの「ルイーダの酒場」で行う。ゲーム中、敵モンスターの使用するバシルーラの呪文で遠くに飛ばされてしまった味方パーティーはここに戻っている。
主人公勇者はパーティーから外せないし転職もできないが、ゲームクリア後はパーティーから外すことが出来る。
全体マップは世界地図を元に作られており、各地の地名、街の特徴なども実際の国や地域を土台にしたものとなっている。ゲーム開始地点の「アリアハン」は太平洋に沈んだ伝説の「ムー大陸」をモデルにしている。
移動手段は前作で登場している「旅のとびら」「船」のほか、「不死鳥ラーミア」を蘇らせることでその背に乗り上空を飛んで移動することができるようになる。ラーミア移動は地上物の制限を受けず、敵のエンカウントも発生しないが、水上や侵入不可地形へは着陸することができない。
ゲーム終盤では地底世界「アレフガルド」に舞台が移る。アレフガルドは前々作「I」の舞台であるが、本作はその数百年前の世界という設定で、用意されているイベントのほぼ全ては「I」で既に回収済み前提の導線フラグにまつわるものと考えてよく、「I」からのプレイヤーにとっては未来の顛末を知る予言者或いは未来人のような視点で楽しむことができる反面、「I」の存在こそが全てとなるそうした種明かしは当然この時点では行われることはなく、「I」を知らないプレイヤーにとっては唐突か或いは尻切れトンボの、少々説明不足の内容となる。
また前作までで不評であった「復活の呪文」が、本作からはバッテリーバックアップROMの採用で廃止され、セーブ/ロードはノータイムで行えるようになった。しかし予期しない誤動作等でセーブデータが消滅することがあり、しかも復元の方法は用意されておらず、やはり起こる悲劇は避けられない、非情な儀式であったといえる。
タイトル画面の簡素さは、ROM容量のギリギリまでプログラムを詰め込んだ証左として誇らしげに映える。(オープニングファンファーレはエンディングで流れる)
ゲーム内BGMは全てすぎやまこういち作曲によるもので、これまでの作品同様、どれもゲームBGMとして一級品で、単にゲームミュージックの枠に収まらない名曲ばかり。後に発売されたサウンドトラックの「交響組曲 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」(指揮すぎやまこういち、演奏NHK交響楽団)は、1988年の日本レコード大賞特別企画賞を受賞している。
ゲーム中最終ボス戦のBGMは、アレフガルドのフィールドBGMをモチーフにした編曲。
本作の累計売上数は約380万本で、「スーパーマリオ」「マリオ3」に続くファミコン全ソフト売上ランキングでの第三位。次作の「ドラゴンクエスト4導かれし者たち」もこれに及んでいない。
前作までのヒットを受けて、本作のリリースに向けられた期待は尋常ではなく、1988年の発売日当日は量販店などで長蛇の列ができ、学校を欠席して列に並ぶ児童生徒がいたことから、以降の人気タイトルの発売日はこれに配慮して設定されることとなる。また窃盗や恐喝による被害・補導も発生し、「社会現象」として紙面やニュースを賑わせることとなった。

























































































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